入手困難、酒豪が最後に行き着く酒… 静岡の銘酒「磯自慢」
茶どころではあっても酒どころとは呼ばれない静岡で、その希少性と奥深い味わいで全国に名をはせる銘酒が「磯自慢」。
静岡を代表する地酒として地元では知られた存在だったが、全国区になったのは平成20年の洞爺湖サミット以降のこと。公式晩餐(ばんさん)会の乾杯酒として、各地の名だたる蔵元の有名銘柄を抑えて唯一選ばれ、人気に火が付いた。
磯自慢は「若者や女性の日本酒への入り口」とされる一方、「酒豪が最後に行き着く酒」とも評される。特別な祝いの席にも日々の晩酌にも合うその味わいは、やさしく丸みがあり、フルーティーだ。
丹精込めて醸す磯自慢の年間生産量は、わずか1700石(約300キロリットル)。沸騰する人気に追いつかず、なかなか手に入らないという苦言は蔵元にも届いている。
産経新聞 8月21日(水) 山崎。