根治困難な胃がん 切除より抗がん剤

保険カンパニー

2014年04月11日 09:08

根治が難しい進行胃がん患者に対しては、病巣を切除する手術を行うよりも、
抗がん剤単独の治療の方が有効であるとの国際共同研究結果を、
日本臨床腫瘍研究グループの胃がんグループが発表した。

日本胃癌がん学会の診療指針は、切除手術による根治が難しい進行胃がんに
ついては、生存期間の延長を目指し、抗がん剤治療を第一に考えるべき、との
見解を示している。だが、切除手術でがんを減らすことで生存期間を延ばす効果が
あるとの報告も複数あり、臨床現場では手術を併用するケースも少なくないという。

研究代表者で市立貝塚病院長(大阪府)の辻仲利政さんらは、2008年2月から
日本、韓国、シンガポールの70医療機関と共同で、肝臓、腹膜、大動脈周囲リンパ節の
3部位のうち1か所だけに転移がある進行胃がん(ステージ4)患者を対象に研究を開始。
13年4月末までに集めた20~75歳の患者164人のデータを解析した。

その結果、手術と抗がん剤治療を併用した患者は、抗がん剤単独の治療を受けた
患者と比べて低ナトリウム血症や食欲不振、吐き気などの有害事象が1・7~2・5倍
起こりやすく、生存期間もやや下回っていた。
グループが予定していた解析対象患者は330人だったが、結果が今後も覆る可能性は
低いと判断し、研究の中断を決めた。


本日の担当:学園通り店 野口 (読売新聞より)