社員の健康、スマホで指導…歩数や健診結果分析し助言
健康向上のための助言を社員が持つスマートフォン(スマホ)などに自動的に届ける
システムを政府と企業などが協力して開発する。
歩数計などから送信される日々の運動や食事量などのデータと健康診断の結果を
合わせてコンピューターが分析し、病気予防のための「指導」を行う。来年度から実証
試験を行う予定。
健保組合や医療機器メーカーなどの関係者からなる政府内の検討会がシステム構築
について話し合っており、3月末までに概要をまとめる。
現在、データを送信する歩数計、体重計、血圧計などは販売されており、メーカーなど
がスマホやパソコンで毎日の記録を一覧できるサービスを提供している。
システムでは、歩数など日々の送信データと、健保組合などが持つ健診データを合わ
せ、利用者の健康に応じたきめ細かい助言ができるようにする。健診結果から糖尿病
の心配があるとわかる利用者で、運動量が少ない人には「本日は多めに歩きましょう」
などのメッセージを送る。
またスマホで摂取カロリーを利用者が入力して送信。食事量や睡眠時間も加味した助
言も受けられるようなシステム作りを行う。
システム作りは経済産業省が主導する。日々の活動がわかる端末機器やスマホのアプ
リなどの開発は参加した企業が行う。今後は、健保組合などを含めた組織を作り、数万
人規模のデータで実証試験を行う。
あいち健康の森健康科学総合センターの津下一代センター長は「健康作りを続けるのに
外部からの声がけは大切で、情報技術がその役割を果たせる。個人に適した声のかけ方
が見つかる可能性もある」と期待する。
本日の担当:沼津店 坂倉