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2009年04月18日

「9生保、逆ざやに」


国内の主要の生命保険会社9社が2009年3月期決算でそろって

「逆ざや」になる見通しとなった。逆ざやとなるのは3年ぶり。

収益の圧迫要因でもあるため、生保各社が契約者配当を

維持できるかどうかが今後の焦点となる。

生保各社は1980年代に予定利率が高い保険を大量に販売。

バブル崩壊後は運用利回りが大幅に下がったため、逆ざや状態が続いていた。

予定利率に届かない分の損失は他の利益で穴埋めすることになるため生保の

収益を圧迫。日産生命保険の破綻など、90年代後半の生保危機の引き金になった。

日本生命保険などの大手は07年ごろから将来の保険金支払いに備えた

お金(責任準備金)を前倒しで積み増すなど逆ざやを解消する対応を打ち出してきた。

08年3月期は保有する国内株式の配当が増加するなど利息・配当収入が増えたため、

日本生命と第一生命保険は運用利回りが予定利率を上回る「順ざや」となっていた。

大同生命保険は07年3月期から2年連続で順ざやだった。

明治安田、住友、三井、太陽、朝日、富国の各生保を含む大手9社の逆ざやの

合計額も2,556億とピーク時の五分の一以下に減少。日本生命・明治安田生命・

住友生命は前年並みの配当を維持する方向だが、

朝日生命保険は無配となる見通し。

他の生保でも減配がでてくる可能性がある。経営体力の差が配当に反映される。
                                      【田邉 正子】
  


Posted by 保険カンパニー at 10:58Comments(1)