2014年04月18日
<血液型>病気リスクに差 膵臓がんになりにくいO型
血液型診断といえば、性格占いを思い浮かべる人が多いだろう。しかし意外にも、
血液型によってがんになりやすかったり、感染症にかかりにくかったりする
傾向が研究によって分かってきた。将来的には血液型に合わせた健康法が
出てくる可能性もある。
◇遺伝子が関係か
「A、B、AB型の人はO型に比べ、膵臓(すいぞう)がんになりやすい」。
2009年、こんな衝撃的な論文を米国国立がん研究所が発表した。約10万人を
8年間追跡調査したもので、膵臓がんのなりやすさはO型に比べ、B型は約1.7倍、
AB型は約1.5倍、A型は約1.3倍だった。
その後、この論文を裏付ける研究が米国の別の研究機関やイタリア、中国の
研究でも明らかになった。詳しい根拠は分かっていないが、血液型を決める
遺伝子の働きが関係していると推測されている。
また、「O型は血栓症になりにくい」との報告もある。米ハーバード大医学部関連
医療機関の「ダナ・ファーバー研究所」の発表(10年)によるとO型に比べ、
A、B、AB型は静脈にできた血栓が肺動脈に詰まる肺塞栓(そくせん)症になる
リスクが約1.5倍も高かった。
さらに、O型は感染症のマラリアに強いといわれる。マラリア患者が多い赤道付近の
東南アジアや南米の地域の先住民にO型が多いのは、マラリアに打ち勝って
生き延びてきたとみられるからだ。
一方で、O型は胃や腸など消化器系潰瘍(かいよう)には弱いという研究結果が
スウェーデンなどから報告されている。
全般的に言えばO型が有利といえそうだが、生まれ持った血液型を変えるわけにもいかない。
何か予防策はあるのか。
世界中の文献を調べ、血液型と疾患に詳しい永田宏・長浜バイオ大学バイオサイエンス
学部教授は「B型の人が膵臓がんになりやすいといっても、もともと膵臓がんは
多くないので、あまり神経質になる必要はない」とする。その上で「血栓が生じやすい
A型とB型の人で中性脂肪が高かったり、高血圧だったりした場合は、早めに生活習慣の
改善を試みるといった程度の注意があればよいのでは」と話す。
◇夢のヨーグルトも
それにしても、なぜ、細菌やウイルスによる感染症と血液型が関係するのか。
血液型はA、B、O、ABの四つあるが、型の差は、赤血球の表面にくっついている
「糖鎖(とうさ)」(糖の一種のガラクトースなどの単糖が鎖状に結合した物質)の
種類によって分けられている。この糖鎖は胃、腸、腎臓、肺などあらゆる臓器の表面にある。
唾液や精液などから血液型が分かるのは、この血液型糖鎖が赤血球以外にもあるからだ。
この臓器の表面にある血液型糖鎖が、ウイルスや細菌との結合のしやすさを左右すると
みられている。細菌やウイルスから見れば、好きなタイプの血液型があるわけで、
この性質を利用して人の血液型糖鎖を認識する乳酸菌の研究も進む。
斎藤忠夫・東北大大学院教授らは7年前、人の腸にいた約270種類の乳酸菌を調べた。
その結果、約30種類が血液型物質に応じた腸表面の糖鎖に強く付着し、腸に長く
とどまることを突き止めた。長くとどまれば、有害な細菌の侵入を防ぐことができる。
その後、斎藤教授らは研究を重ね、潰瘍性大腸炎の原因の一つと考えられている有害な
腸内細菌のフソバクテリウム・バリウム菌が腸の糖鎖に付着するのを阻害するビフィズス菌を
発見した。ビフィズス菌が先回りして血液型糖鎖に結合し、バリウム菌の作用を抑えることが
できれば予防になるという理屈。
近く東北大学病院の倫理委員会の承認を得て、潰瘍性大腸炎の予防や安定した症状の
維持に効果があるかを検証する人の臨床試験に入りたいという。
斎藤教授は「潰瘍性大腸炎の国内の患者数は14万人を超える。研究が進めば将来的には
こうした疾患の予防に役立つ機能性ヨーグルトの登場も夢ではない」と話す。
本日の担当:沼津店 坂倉 (毎日新聞より)
血液型によってがんになりやすかったり、感染症にかかりにくかったりする
傾向が研究によって分かってきた。将来的には血液型に合わせた健康法が
出てくる可能性もある。
◇遺伝子が関係か
「A、B、AB型の人はO型に比べ、膵臓(すいぞう)がんになりやすい」。
2009年、こんな衝撃的な論文を米国国立がん研究所が発表した。約10万人を
8年間追跡調査したもので、膵臓がんのなりやすさはO型に比べ、B型は約1.7倍、
AB型は約1.5倍、A型は約1.3倍だった。
その後、この論文を裏付ける研究が米国の別の研究機関やイタリア、中国の
研究でも明らかになった。詳しい根拠は分かっていないが、血液型を決める
遺伝子の働きが関係していると推測されている。
また、「O型は血栓症になりにくい」との報告もある。米ハーバード大医学部関連
医療機関の「ダナ・ファーバー研究所」の発表(10年)によるとO型に比べ、
A、B、AB型は静脈にできた血栓が肺動脈に詰まる肺塞栓(そくせん)症になる
リスクが約1.5倍も高かった。
さらに、O型は感染症のマラリアに強いといわれる。マラリア患者が多い赤道付近の
東南アジアや南米の地域の先住民にO型が多いのは、マラリアに打ち勝って
生き延びてきたとみられるからだ。
一方で、O型は胃や腸など消化器系潰瘍(かいよう)には弱いという研究結果が
スウェーデンなどから報告されている。
全般的に言えばO型が有利といえそうだが、生まれ持った血液型を変えるわけにもいかない。
何か予防策はあるのか。
世界中の文献を調べ、血液型と疾患に詳しい永田宏・長浜バイオ大学バイオサイエンス
学部教授は「B型の人が膵臓がんになりやすいといっても、もともと膵臓がんは
多くないので、あまり神経質になる必要はない」とする。その上で「血栓が生じやすい
A型とB型の人で中性脂肪が高かったり、高血圧だったりした場合は、早めに生活習慣の
改善を試みるといった程度の注意があればよいのでは」と話す。
◇夢のヨーグルトも
それにしても、なぜ、細菌やウイルスによる感染症と血液型が関係するのか。
血液型はA、B、O、ABの四つあるが、型の差は、赤血球の表面にくっついている
「糖鎖(とうさ)」(糖の一種のガラクトースなどの単糖が鎖状に結合した物質)の
種類によって分けられている。この糖鎖は胃、腸、腎臓、肺などあらゆる臓器の表面にある。
唾液や精液などから血液型が分かるのは、この血液型糖鎖が赤血球以外にもあるからだ。
この臓器の表面にある血液型糖鎖が、ウイルスや細菌との結合のしやすさを左右すると
みられている。細菌やウイルスから見れば、好きなタイプの血液型があるわけで、
この性質を利用して人の血液型糖鎖を認識する乳酸菌の研究も進む。
斎藤忠夫・東北大大学院教授らは7年前、人の腸にいた約270種類の乳酸菌を調べた。
その結果、約30種類が血液型物質に応じた腸表面の糖鎖に強く付着し、腸に長く
とどまることを突き止めた。長くとどまれば、有害な細菌の侵入を防ぐことができる。
その後、斎藤教授らは研究を重ね、潰瘍性大腸炎の原因の一つと考えられている有害な
腸内細菌のフソバクテリウム・バリウム菌が腸の糖鎖に付着するのを阻害するビフィズス菌を
発見した。ビフィズス菌が先回りして血液型糖鎖に結合し、バリウム菌の作用を抑えることが
できれば予防になるという理屈。
近く東北大学病院の倫理委員会の承認を得て、潰瘍性大腸炎の予防や安定した症状の
維持に効果があるかを検証する人の臨床試験に入りたいという。
斎藤教授は「潰瘍性大腸炎の国内の患者数は14万人を超える。研究が進めば将来的には
こうした疾患の予防に役立つ機能性ヨーグルトの登場も夢ではない」と話す。
本日の担当:沼津店 坂倉 (毎日新聞より)
Posted by 保険カンパニー at
09:40
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