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2013年10月30日

終活:ツアー盛況 旅行会社、葬儀社が参入 子世代参加も

自分らしい人生の最期を探る「終活」のツアーが新たなビジネスになりつつある。
中高年向け商品が主体の大手旅行会社「クラブツーリズム」(東京都新宿区)が昨年から本格的に取り扱い、
今年になって小規模な旅行会社も企画、葬儀会社も参入している。「終活」の言葉が浸透しつつあり、
「日常生活を離れ、『死』とじっくり向き合いたい」とのニーズが高まっているようだ。

高度成長期の1960年代に新婚旅行や団体の客でにぎわい、今も高齢者に人気の静岡県熱海市。
9月末、「エイキュー・トラベル」(東京都狛江市)の終活ツアーでは、岬上に建つ宿泊先の老舗ホテル展望台で
「遺影撮影」が行われていた。「自然な表情の写真を葬儀に」との要望を受けてツアーに組み込まれ、参加者が
カメラマンとの話に表情をほころばせると、シャッターが切られる。

移動バスでは相続・遺言クイズが行われ、「録音テープに吹き込まれた遺言は無効か」などが出題された。
答えは「○」。「改ざんや変造の恐れがあり無効なのです」と解説があると、一同から「へー」と声が漏れる。
その後は司法書士らによる相続相談も続いた。

横浜市鶴見区から妻と参加した林正憲さん(73)は「何度か旅行した懐かしい熱海で、思いのほか楽しく
学べた。帰ったら子供3人のために遺言を整理したい」と話した。

ツアーの内容は、ホテルでの宿泊付き(5万円台)や一流ホテルの食事付き(約7000円)、
墓園見学を取り入れたセミナー(約1000円)など多様だ。

各社が参入する背景には、「終活」の浸透がある。
民間調査会社「ライフメディア」が2月、インターネットで60歳以上の3611人から回答を得たアンケートでは、
「終活」の言葉を知っていたのは27%で、昨年の10.2%から3倍近くになった。また、47〜49年の
第1次ベビーブームに生まれ、65歳以上に達した「団塊の世代」が旅行意欲の高い有望市場に育っている
現状もある。

今回初めて終活ツアーを行ったエイキュー・トラベルの八十島亜由子社長は「終活は暗いイメージだが、
楽しみながら知識を吸収できるツアーは今後、人気が高まるのでは」と、同様の商品を増やす予定。クラブ
ツーリズム社はもともと、シニア向け商品を開発してきたノウハウがあり、「身辺整理や成年後見制度などの
セミナーを開催し、ニーズを探ってツアー終活商品を拡充する」と話す。
一般社団法人「終活カウンセラー協会」(品川区)の武藤頼胡(よりこ)代表理事は「親の最期を心配する
50〜60代の子供世代も参加し、世代を超えた広がりを感じる。『終活』といっても何をしていいか
分からない人が多く、ツアーがあると『とりあえず参加しよう』という気になるのではないか」と話している。



本日の担当:御殿場店 池谷 (毎日新聞より)
  


Posted by 保険カンパニー at 14:53Comments(0)